まず、そもそもTOEICのリスニングは、PART1~4まで4つのパートに分かれています。
問題数はそれぞれ
- PART1ー6問
- PART2ー25問
- PART3ー39問
- PART4ー30問
の、合計100問です。
今回紹介する”先読み”は、リスニングの全問題中およそ7割を占めるPART3&4で使えるテクニックになります。
ひょっとするとこの時点で「PART1&2はどう対策するの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これからみっちりPART3&4向けの”先読み”のトレーニングを積むので、おのずとリスニング力そのものが向上し、PART1&2のスコアも上がるはずです。
限られた時間で、最大限の効果を発揮する━━
そのためにリスニング対策としては、PART3&4の”先読み”マスターに力を注ぎ、PART1&2はその過程で積み上がったリスニング力で勝負しましょう。まさに、選択と集中です。それでは早速、”先読み”をマスターしていきましょう。
”先読み”のやり方
”先読み”とは簡単に言えば、英語の音声が流れてくる前に、その問題の設問に目を通しておくテクニックになります。おおよそ内容に検討をつけた状態で英語の音声を聞けるので、理解度を上げることができます。
それでは、私が”先読み”をマスターするために使っていた問題集、「TOEIC L&Rテスト 精選模試 リスニング3」のTEST1 PART3を例に解説していきます。
PART3の冒頭部分、問題用紙はこうなっています。

ここで、PART3が始まってから、Q.37までの音声は以下ように流れてきます。
- PART3のDirections(30秒)
※問題用紙記載の英文がそのまま読み上げられます。

- Q.32-34 導入文(5秒)
”Question 32 through 34 refer to the following conversation with 3 speakers.” - 会話(30〜40秒程度)
- Q.32 設問文(5秒)→ ポーズ(8秒)
- Q.33 設問文(5秒)→ ポーズ(8秒)
- Q.34 設問文(5秒)→ ポーズ(8秒)

- Q.35-37 導入文(5秒)
”Question 35 through 37 refer to the following conversation.” - 会話(30〜40秒程度)
- Q.35 設問文(5秒)→ ポーズ(8秒)
- Q.36 設問文(5秒)→ ポーズ(8秒)
- Q.37 設問文(5秒)→ ポーズ(8秒)
以下、同様にQ.70まで続く・・・
※各Questionの設問文は、問題用紙記載の英文がそのまま読み上げられる。ただし選択肢は読み上げられない。
先読みする順番
上記の通り、PART3が始まると、まずPART3のDirectionsの音声が約30秒間流れ始めます。これを聞く必要は全くないので、この時間にQ.32~34の設問を”先読み”していきましょう。
この時、オススメはQ.34→Q.33→Q.32の順に、後ろから読んでいくことです。
TOEICのリスニング問題は、基本的に設問の順番と、問題文の中で答えの根拠となる部分が読み上げられる順番は一致しています。つまり、会話の中で、設問の答えの根拠になる部分はQ.32→Q.33→Q.34と、設問の順番通りに出てくるのです。それならば、こちらはQ.34→Q.33→Q.32の順に設問を後ろから先読みしておくことで、Q.32が頭に強く残った状態で、会話文を聞き始めることができ、スムーズにQ.32に解答することができるのです。
後ろの設問から順に先読み!
マークするタイミング
Directions(30秒)とQ.32-34 導入文(5秒)が流れ終わったら、いよいよ英語の会話文が流れ始めます。
この時、直前にQ.32の設問文「Why is the man calling?」を読んでいるあなたは、

男が電話している会話文が流れてくるんだろうな。
で、この男はなんで電話をかけてるんだ?
という状態で会話文を聞き始めることができます。まっさらな状態で聞くより、聞くべきポイントが分かるのでぐっと理解しやすいはずです。
すると会話文で「I want to set an appointment…」という英文が流れてきたところで

あ!こいつアポとろうとしてるわ!
と、答えが(B)To schedule a visitだと分かるわけです。
で、ここも大事で、答えが分かったらなんですが、会話文が流れている間だろうがすかさずマークしてしまいましょう。
ひょっとしたらあなたは、

問題文が流れてる間にマークなんかしてたら、その間の問題文を聞きそびれちゃうよ!
と、思うかもしれません。
私もそうでした。そう思って、会話文が流れている間は聞くことに完全に集中していました。
でも、騙されたと思って問題文が流れている間にマークをしてみると、これがだんだんできるようになってくるんです!それができると、圧倒的に時短できます!
もし仮に、会話文が流れ終わった後に最後にまとめてマークしようとすると、その際

えっと、Q.32ってどういう問題だっけ?
と、せっかく先読みした内容をまた思い出すところから始まるので、どうしても余計に時間がかかってしまうんですよね。
その点、問題文が流れている間にマークしてしまえば、脳が完全にQ.32に向いてる状態で解答することができ、逆にマークした後はもう二度とQ.32のことなど考えなくていいので、脳の切り替え回数的にも圧倒的に効率的です。
また経験上、会話文の中で、大事な箇所が連続して流れてくることはありませんでした。
つまり、マークしてる数秒の間多少聞くことがおろそかになったとしても、この間に次の問題の答えの根拠になる部分が流れたりですとか、話が大きく転換してその後の会話についていけなくなる……ということはないのです。
ですので勇気をもって、答えが分かったら即マークまでしてしまいましょう。
解答が分かったら、会話文が読まれている間でも即マーク!
ただし!これは答えが簡単に分かった場合のみで大丈夫です。
もし、会話文を聞いていてすぐに設問の答えが分からなかったら、その時は全力で会話文を聞くことに徹してください。ここにこだわって頭を悩ませてしまったら、次の問題を解くために集中して聞く必要があった箇所を聞き逃してしまいかねません。
頭を悩ませるのは、問題文が終わった後で大丈夫です。
”先読み”を開始するタイミング
会話文の音声が終わったら、続いて設問文が読み上げられます。
今回のケースでは、Q.32は既に回答済みという想定なので、Q.32の設問文が読まれている間もそれは一切聞かず、続くQ.33&Q.34の問題を解くことに集中しましょう。
で、ここで仮にあなたが、「Q.32とQ.33の設問文が読み上げられている間に、Q.32とQ.33を解答することができたけど、Q.34の答えがどうしても分からなかった」としましょう。
そしてそうしている間に、Q.34の設問文が読み上げられてしまった━━
はい。ここが”先読み”をする上で一番重要なポイントです。
Q.34の設問文が読み上げられ始めたら、分からない問題もその時点一番それっぽいと思うところに思い切ってマークして、次のQ.35-37の”先読み”に移行しましょう。
つまり、3つ目の設問文が読み上げられ始めたところで、次の問題の”先読み”を開始するのです。
これが”先読み”する上での鉄則です。
3つ目の設問文の音声が流れ始めたら、次の問題の”先読み”開始!
”先読み”って、一回ペースが乱れると芋づる式に次の問題の”先読み”ができなくなってしまうんですよね。
1問のために粘ってその後の問題を準備不足で聞き始めるより、1問を半ば捨ててでも、しっかり次の問題も”先読み”して準備しておいた方が良いです。
その区切りを、3つ目の設問文が流れ始めるところに設定するということです。
ちなみに、上記の<PART3開始からQ.37までの音声内容>の赤字部分を見ていただければ分かるように、3つ目の設問文(Q.34)の音声が流れ始めてから、次の会話文が流れ始めるまでの間にはおよそ18秒あります。この間に、次の設問文3つ(Q.35-37)を先読みすることは可能なはずです。
このようにタイムマネジメントをしていくことで、トータルで見たときの正答率はきっと上がることでしょう。
選択肢まで先読みするべきか
さて、Q.34の設問文の音声が流れ始めたところで、次の問題の”先読み”を始めたあなたですが、そこでふと疑問に思うはずです。

そもそも先読みって、設問文だけで良いの?それとも選択肢(A)~(D)も全部読んだ方が良いの?
そうですよね。
Q.32-34の時だけは、直前に30秒間のDirectionsがあったので、選択肢まで目を通すことができたかもしれませんが、Q.35以降の問題は先述の通り18秒しかありません。
これ、率直に結論を言いますと、設問文だけでOKです。
そもそも選択肢4つ×設問3つの合計12の選択肢なんて、先読みしたところで覚えてられません。なので、基本的に”先読み”すべきは設問文3つ、選択肢は読まなくてOKと考えてください。
ただ私の場合、設問文の理解を助ける意味で、選択肢(A)だけ、あるいは場合によっては(B)あたりまで軽く目を通すことが多かったです。
これ、少し具体的に説明しますと……
例えばQ.34の設問文が音声が流れ始めた時点で、Q.37の設問文の先読みに入るわけですが、その際、私の脳内では「When will the women most likely return? か。えっと、いつ女性は戻ってきそうか…かな?A.一時間、B.明日の午後…。うん、合ってる、よし次、Q.36」といった具合に考えてました。
まあ、この設問文はかなり簡単なんですが、要は「いつ女性は戻ってきそうか」という和訳が合ってるかを、選択肢A、Bあたりを見ることで確認・補強するイメージです。選択肢4つ全てに目を通すと18秒では時間が足りないのですが、この程度であれば間に合いました。
先読みは設問文のみでOK!ただし設問文理解の助けとして、選択肢1つ2つチラ見はあり。
とはいえ、仮にQ.35の設問文まで全て先読みができて、それでもまだ時間があるようだったら、当然Q.35は選択肢4つ全て目を通しておいていいと思いますよ。そのあたりは柔軟にいきましょう。
”先読み”の練習に使える問題集
いかがでしたでしょうか?以上が、”先読み”の極意になります。上記の進め方はPART4も同様です。
初めは「絶対できるわけない」と思うかもしません。私もそうでした。けど思い切ってトライしてみたら、やがてできるようになりました。
いや、できるようになるというか、そもそも基本的な考え方としては「設問文3つ目が読み上げられ始めたら、諦めて次の問題を”先読み”する」というだけなので、できるとかできないとかじゃなく、やるかやらないかだと思います。
で、やってみたら、はじめは難しかったんですが、慣れてくるとだんだん正答率があがっていった…というお話です。
というわけで、あとはとにかく実践あるのみです!早速、TOEIC本番同様の音声を使って練習を積んでいきましょう。
手元に「公式問題集」があれば、それでも良いでしょう。ただ私の場合は、先ほども登場しましたが「TOEIC L&Rテスト 精選模試 リスニング3」という問題集を使っていました。

| 著者 | 中村 紳一郎ほか |
| 出版社 | ジャパンタイムズ出版 |
| 価格(税込み) | 2090円 |
「公式問題集」を使わなかった理由は2つあって、
- ”先読み”をマスターするために、リスニングの問題だけ多めに回数をこなしたかった
- 「公式問題集」は価格が高いので、ちゃんとリスニングとリーディングを同じタイミングで解いて模試のように使いたかった
からでした。
その点この「TOEIC L&Rテスト 精選模試 リスニング」シリーズは、リスニングのみ模試が5回分も入って2,090円。「公式問題集」がリスニング+リーディングの模試2回分で3,300円なので、圧倒的にコストパフォーマンスが良かったです!
一応、購入前にAmazonのレビューなども調べましたが、問題の質という点においても、非常に評価が高かったです。実際私も使ってみて、特に問題の質として気になる点はありませんでした。
”先読み”をマスターするためにリスニングの回数を重ねたい━━
そんな時に「精選模試」シリーズはかなりオススメです。
大事なのは復習!
さて、そうは言っても、あとはひたすら問題を解いていればそれでリスニングの点数は伸びるのでしょうか?
正直なところ、解いているだけではなかなかスコアは伸びないと思います。
では、何が必要なのかと言うと、大切なのは解いた後の復習。これに尽きると思います。
実際私は復習にかなり時間をかけていて、具体的にはディクテーション、オーバーラッピング、シャドーイングをやっていました。
これについては以下の記事の、「リスニングパート」の部分で詳しく解説しています。
「公式問題集」の復習方法というタイトルにしていますが、仮にあなたが「精選模試」シリーズで演習を重ねていたとしても、復習のやり方としては同じで考えて頂いて大丈夫です。是非こちらもご一読いただければと思います。
この、解いた問題をしっかりと復習する過程で、リスニング力は向上していくはずです。なかなか大変な学習ではありますが、ぜひ実践していただければと思います!



コメント